①イギリス人物理学者のエーモン氏が異空間を移動できる扉の開発に成功

 異空間を繋げる扉の開発に、イギリス人物理学者のデュオ・ラー・エーモン氏(54)が成功したことが分かった。エーモン氏は、ノービー国立大学在籍時(物理学専攻)に1つの漫画本から着想を得て、大学院時代から、異空間を繋げる扉の開発に取り組んでいた。かねてより、多くの科学者がこの扉の開発に取り組んでいたが、成功したのは、エーモン氏が初となった。

 従来考えられていた理論は、扉の通過時に物質を分子レベルでスキャンし、扉の先にある目的地で複製するというものであった。もっとも、本体と異なる部分は何一つ無い訳であり、複製と呼べるかどうかはまた別の話である。つまりは、コピペのようなものである。この理論で必要とされる技術は、複製すると同時に本体自体を消す同時複製抹消技術である。1プランク時間であっても同一物が複数存在することが実現できないことは、デーキィ・スーギー氏(55)が既に証明している。これが、長年、エーモン氏を含む科学者を苦しめてきたそのものであった。そこで、エーモン氏は超高速送分子再構築理論と呼ばれるものを考え出した。この理論では、物体を分子レベルで分解し、それらを超高速で目的地に転送し、再構築する。エーモン氏は地球一周分に掛かる転送時間を約63.80刹那にすることに成功した。これは、指を鳴らすのに掛かる時間とほぼ同じである。様々な物質では、実際に転送することに成功している。人類に実用化されるには、まだ越えなければならないいくつかの問題がある訳だが。というのも、この理論では、限りなく0に近いとはいえ転送から再構築までの間にこの世から完全な物質が消える時間がある。このとき、再構築後に記憶などが正しく転送されるのかはまだ分かっていない。もう一つの問題点は特定の場所にしか行けないことである。新幹線の駅のようなものである。分子レベルの物質を正確に転送するにはルートをあらかじめ設定しなければならない。また、異なる転送物質同士が衝突すれば再構築することはまず不可能である。そのため、技術的に実現したとしても誰でも自由に利用できるわけではない。現実的な利用法を考えれば、公共交通機関としてがベストであろう。決められた時間に、決められたヒトが利用する。まあ、実現するのは当分先であろうが。